方法・出典 / Methods & sources
データの作り方と、その限界
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構築方法とカバレッジ
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既知の制約
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データ構造
症例データの正本は data/cases.tsv(タブ区切り、UTF-8)で、ブラウザが直接読み込む。ビルド工程はなく、行を追記すればサイトに反映される。列は次のとおり。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| id | 国コード+発症日から機械生成した識別子 |
| onset / onset_prec | 発症日と、その精度(d=日, m=月, y=年) |
| country / admin1 | ISO国コードと第1級行政区分(原語表記。表示時に和名へ変換) |
| age / age_unit / sex | 年齢、単位(year / month / week)、性別(M / F) |
| severity / hosp / outcome | 重症度(mild / moderate / severe)、入院の有無、転帰 |
| exposure / detection | 曝露区分と探知経路(ILI・SARI・接触者調査・市場サーベイランス等) |
| underlying | 基礎疾患の有無 |
| count | その行が表す症例数。個票が非公表で集計のみの報告は 2 以上になる |
| note / sources | 備考と、出典キー(data/sources.json を参照) |
分子マーカーの収載基準と重み付け
収載基準。次の3要件をすべて満たす置換のみを data/mutations.json に収載する。要件を満たさないものは、話題性があっても収載しない。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 同定可能性 | セグメント・蛋白・位置・野生型/変異型アミノ酸が特定でき、番号付け体系を明示できること |
| 表現型との対応 | 受容体嗜好性・ポリメラーゼ活性・宿主制限因子の回避・伝播性・病原性・抗ウイルス薬感受性のいずれかとの対応が、査読文献で報告されていること |
| H9N2 での報告 | H9N2 を対象とした報告が存在すること。他亜型のみの知見は収載しない(H9N2 が内部遺伝子ドナーとして他亜型に寄与する事象は、reassortment カテゴリで別建てに扱う) |
tier の判定規則。tier は本サイト独自の整理であり、公的機関の分類ではない。判定は次の規則による。
| tier | 判定規則 |
|---|---|
| key(中核マーカー) | ヒト適応の主要経路に直接対応し、かつ次のいずれかを満たす。①家禽またはヒト分離株で高頻度に固定化している、②動物モデルで伝播性または病原性の変化が実証されている、③複数の独立した研究で再現されている |
| secondary(補助マーカー) | 単独では表現型の変化が小さく他の置換との組み合わせで意味を持つもの、または報告が単一研究・実験的継代株に限られるもの |
| watch(監視対象) | 現時点で検出頻度は低いが、獲得された場合に対策上の含意が大きいもの(抗ウイルス薬感受性の低下等) |
番号付け。HA は原則として H3 番号を用いる。文献が H9 番号や成熟蛋白番号を用いる場合は、各マーカーの numbering フィールドにその体系を明示する。位置の突合はこのフィールドを見てから行うこと。
公的リスク評価枠組みとの関係。米国CDC の Influenza Risk Assessment Tool(IRAT)は、受容体結合・哺乳類での伝播性・抗ウイルス薬感受性を含む10要素を専門家が株単位で評点し、出現リスクと公衆衛生影響の2軸で評価する枠組みである。WHO の Tool for Influenza Pandemic Risk Assessment(TIPRA)は2016年の公開以降、10ラウンドで11の人獣共通インフルエンザA型ウイルスを評価しており、A(H9N2) は疫学像やウイルス性状の変化を理由に再評価された亜型のひとつである(Yamaji R ほか Lancet Microbe 2024)。EFSA/ECDC の人獣共通鳥インフルエンザ評価は、哺乳類適応に関わる34変異を受容体特異性・HA の安定性・NA の特異性・ポリメラーゼ活性の亢進・自然免疫回避という5つの表現型に整理しており、複数の適応形質を併せ持つウイルスは A(H9N2)・A(H7N9)・A(H5N6)・A(H3N8) に多いとしている(EFSA J. 2025;23(1):e9191)。本サイトのマーカー整理は、そうした評価の入力となる材料を出典付きで一覧化したものであって、IRAT や TIPRA のスコアやそれに準ずる総合評価ではない。tier を足し合わせて株の危険度を導くような使い方はできない。
来歴の管理。記述の裏取り状況は、マーカーごとに次の3フィールドで管理する。引用文献が実在することの確認と、記述内容が原著と一致することの確認は、別のものとして区別する。同じ3フィールドを data/evidence.json の各エビデンス項目にも用いる(エビデンスのページの各段にも照合状況を表示している)。
| フィールド | 内容 |
|---|---|
| refs_checked | 引用文献が実在し、PMID・DOI・誌名・発行年が data/references.json の記載と一致することを確認した日 |
| claims_verified | 解説文と保有状況の記述を原著本文と照合した日。未照合のあいだは null |
| evidence_locus_ja | 照合時に根拠とした箇所(表番号・図番号・対象株数など)。数値の再検証を可能にするために記録する |
既知のギャップ。収載20件は網羅的な一覧ではない。現時点では、HA の安定性(pH・熱)および NA の基質特異性に関わるマーカーを収載していない。この2形質は EFSA/ECDC の評価枠組みでも哺乳類適応の5形質に数えられており、収載対象に加えるべき欠落である(同評価の34変異リストを入力として次回の見直しで着手する)。解説文の数値を原著の該当箇所まで遡って照合する作業は、2026年9月6日に当時の18件、2026年9月21日に追加の2件について完了しており、根拠箇所は各マーカーの evidence_locus_ja に記録している。今後追加・改訂するマーカーの照合状況は claims_verified で確認できる。エビデンス13項目についても同日に原著照合を完了した。ただし本サイトは各項目につき代表的な文献を挙げる方針のため、一項目が分野の一致した見解を代表するとは限らない。結果が分かれている論点(フェレットでの飛沫伝播の成否など)は、finding_ja 内に反対側の知見も併記している。
出典(当局・一次情報)
出典(査読文献)
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文献の探索には PubMed を用いた。各文献は DOI リンクから原典にあたれる。